ネットワーク知識の足掛かり
こんにちは、最近一気に寒くなり布団が恋人の i-Vinci M です。
エンジニアになってから毎年学ぼうと思い毎回後回しにしてしまっていた
ネットワーク知識について最初の一歩を今年こそはと思い備忘録としてまとめました。
目次
- プロトコルと階層について
- プロトコル
- プロトコルとは
- プロトコルの種類
- OSI 基本参照モデルと TCP/IP 階層モデル
- OSI 基本参照モデルとは
- TCP/IP 4 階層モデルとは
- OSI 基本参照モデルと TCP/IP 4 階層モデルの違い
- プロトコル
- アドレスについて
- IP アドレス
- MAC アドレス
- ARP
- まとめ
プロトコルと階層について
プロトコル
1. プロトコルとは
プロトコルとはコンピューター同士が通信をする際の手順や規約などの約束事。
例えば、普段の会話を想像して下さい。
一方が日本語を話し、もう一方は英語を話していると通じないと思います。
それを互いが日本語を話すことによりコミュニケーションができます。
このようにネットワークの世界でもコンピュータ同士が通信をするためには事前に約束事を定めておく必要があります。
この規約を整理したものがプロトコルです。
2. プロトコルの種類
ファイルを転送するプロトコルや Web サーバーとやりとりをするなどプロトコルには多種多様あります。
その中でいくつかピックアップして用途と共に以下に記載します。
プロトコル名 | 用途 |
---|---|
HTTP | Web サーバと Web ブラウザの間で、Web 情報をやりとりするためのプロトコル |
HTTPS | HTTP 通信を安全に行うためのプロトコル |
FTP | ファイルを転送するためのプロトコル |
TCP | クライアントとサーバ間での通信チャネルの提供、通信管理を行うためのプロトコル |
IP | 複数の通信ネットワークを相互に接続し、データを中継・伝送して一つの大きなネットワークにすることができるプロトコル |
ETHERNET | 有線 LAN ケーブルでの接続する際に使用されるプロトコル |
OSI 基本参照モデルと TCP/IP 階層モデル
1. OSI 基本参照モデルとは
コンピューターが持つべき通信機能を階層構造に分割したモデルで、
異なるベンダー間で相互通信するための「ネットワーク・モデル」といわれる統一規格です。
以下の階層に分かれています。(今回はネットワークの足掛かりのため階層の細かい説明は省かせていただきます。)
階層 | 名称 | 概要 |
---|---|---|
7 | アプリケーション層 | アプリケーション間でのデータのやり取りを規定するための層 |
6 | プレゼンテーション層 | セッションでやり取りされるデータの表現方法や符号化、暗号化などを規定する層 |
5 | セッション層 | セッション(通信の開始から終了まで)の手順を規定するための層 |
4 | トランスポート層 | 仮想的な通信路を実現するためのプロトコル層 |
3 | ネットワーク層 | 通信プロトコル(通信手順/通信規約)の機能や役割を階層構造で整理したモデルを構成する層 |
2 | データリンク層 | データのパケット化や物理的なノードアドレス、パケットの送受信方法などを規定した層 |
1 | 物理層 | データケーブルの物理的な電気特性や符号の変調方法などを規定した層 |
2. TCP/IP 4 階層モデルとは
階層モデルの説明の前に TCP/IP について説明いたします。
TCP/IP とは、異なる OS(Operating System)や機器間の通信やり取りを成立させ、
インターネット・プロトコル・スイートとも呼ばれる標準的な通信規格です。
階層モデルとは TCP と IP によって構成されるプロトコル通信の階層モデルのことを呼びます。
TCP/IP 階層モデルは以下の 4 階層で成り立っています。
階層 | 名称 | 概要 |
---|---|---|
4 | アプリケーション層 | アプリケーション間でのデータのやり取りを規定するための層 |
3 | トランスポート層 | データを送る相手を決め最適な経路で送信するための層 |
2 | インターネット層 | 送信元から宛先までデータを送り届ける層 |
1 | ネットワークインターフェース層 | 実際のネットワークハードウェアが通信を実現するための層 |
3. OSI 基本参照モデルと TCP/IP 4 階層モデルの違い
OSI 基本参照モデルは 7 層、TCP/IP 4 階層モデルは 4 層とここが大きな違いです。
また、実装面で効率的かつ現実的になっているのが TCP/IP 4 階層モデルです。
アドレスについて
ネットワークにおいてアドレスは通信相手を特定するための識別情報です。
通信相手を特定するためインターネット上の住所(IP アドレス)や機器の住所(MAC アドレス)が必要になります。
また、インターネット上の住所がどの機器の住所なのかを判別する仕組み(ARP)などを以下で説明します。
1. IP アドレス
TCP/IP においてコンピューターを識別するために割り当てられる番号のこと。
IP アドレスには以下の 2 種類があります。
名称 | 概要 |
---|---|
グローバル IP アドレス | インターネットを利用するときに割り振られる IP アドレス |
プライベート IP アドレス | 社内 LAN など小規模なネットワークで使用される IP アドレス |
2. MAC アドレス
パソコンやルーターなどのネットワーク機器に最初から割り振られている番号のこと。
3. ARP
ARP とは Address Resolution Protocol の略で、
ARP は、MAC アドレスを要求する「ARP リクエスト」と、要求に対して応答する「ARP リプライ」から成り立つ仕組みです。
ARP リクエスト
宛先の MAC アドレス情報を得るためネットワーク全体に IP アドレスの問い合わせをすること。
ARP リプライ
要求された IP アドレスが同じだった場合 MAC アドレスを送信元に応答を返すこと。
まとめ
普段当たり前に使用しているコンピューターネットワークについて、このブログを通して学ぶ足掛かりとなっていただけたら幸いです。
参考サイト・書籍
参考サイト
- プロトコルの基礎
- OSI 参照モデルとは?TCP/IP との違いを図解で解説
- 【初心者向け】IP アドレスとは?確認方法・調べ方もわかりやすく解説
- ARP(Address Resolution Protocol) とは – 概要と基本動作